自動車保険の保険料を安くするための有効な方法の1つが、 運転者の年齢条件を設定することです。
自動車保険の補償の対象となる運転者の年齢を引き上げることで、保険料を大幅に安くできる場合があります。
しかし、運転者の年齢条件を設定してしまうと、運転できる人が限られるというデメリットがあります。
今回は、運転者の年齢条件の適用範囲や、年齢条件の設定の際の注意点などをまとめていきます。
【自動車保険の保険料を節約するポイントは以下の記事でも紹介しています】
【自動車保険】運転者の年齢条件とは?設定すると保険料が安くなる?
それではまず、自動車保険の運転者の年齢条件について、説明していきます。
自動車保険では、契約する際に契約する自動車を運転する人の年齢の範囲を設定しておくことで、
保険料の割引を受けることができます。
自動車事故を起こしているドライバーは若い運転者が多いというデータに基づき、
ほとんどの保険会社では、年齢条件による割引を実施しています。
※年齢条件の区分や、割引率は保険会社により異なります。
実際に年齢条件を設定することで、どのくらい保険料に差が出るのかをご覧ください。
見積もり条件
- 契約者:50歳男性
- 免許証の色:ゴールド
- 契約自動車:ニッサン ノート(HE12) 初度登録平成30年(2018年)4月
- 保険始期日:2019年5月1日
- 使用目的:家庭用
- 対人・対物賠償:無制限
- 人身傷害:3,000万円
- その他特約、車両保険なし
上記見積もり条件でダイレクト型損害保険会社、ソニー損保の年齢条件による割引率を例としてご紹介します。
(※特定の保険会社をおすすめするものではありません。あくまでも一例としてご覧ください。)
【ソニー損保の場合】
ソニー損保の年齢区分条件、それぞれの保険料、割引率は以下の通りです。
年齢条件区分 | 保険料 | 割引率(年齢条件なしとの比較) |
なし | 47,700円/年 | 0% |
21歳以上補償 | 26,470円/年 | 約44%割引(-21,230円) |
26歳以上補償 | 17,470円/年 | 約63%割引(-30,230円) |
30歳以上補償 | 16,610円/年 | 約65%割引(-31,090円) |
年齢条件を設定するとしないとで割引率に大きく差が出ました。
特に21歳以上補償と26歳以上補償の差が大きくなっています。
年齢条件を設定するのとしないのとでは、 保険料に30,000円以上の差が出る場合もあるのです。
他の損害保険会社でも同様に、年齢条件の年齢が高くなるほど、保険料が安くなるように設定されています。
【自動車保険】年齢条件の適用範囲は?契約者の年齢に合わせたらダメ?
自動車保険の年齢条件には、適用される範囲があります。
【年齢条件の適用範囲】
- 記名被保険者本人
- 記名被保険者の配偶者
- 記名被保険者の同居の親族
上記に当てはまらない知人や友人、親族は、年齢条件の範囲の対象外となります。
年齢が若い友人が車を運転しても、補償の対象となりますし、
別居の未婚の子供が帰省中に車を運転しても、補償の対象となります。
大学生の息子さんが実家の車を借りて友人とドライブ中に友人が運転しているときに事故を起こした場合でも、
息子さんが事故を起こした場合でも、自動車保険の補償の対象となるのです。
ただしこれは、年齢条件のみを設定していた場合です。
年齢条件と合わせて設定することが多い、運転者の範囲条件にも注意する必要があります。
【注意】別居の未婚の子でも、自動車を日常的に運転している場合は補償の対象外
ここで1つ、年齢条件における注意点を補足しておきます。
別居の未婚の子や友人・知人については、
自動車保険の年齢条件の適用対象外となるのですが、それはあくまでも 「一時的な利用」の場合のみです。
年に数回帰省中に自動車を運転するのは、「一時的な利用」と認められますが、
毎週のように息子さんが実家の車を借りて運転しているという場合には、「頻繁に運転している運転者」とみなされ、
年齢条件が適用される場合があります。
その場合には、息子さんが起こした事故は、補償の対象外となるのです。
別居の未婚の子や友人・知人に年齢条件が適用されないのは、あくまでも「一時的な利用だから」という点を覚えておいてください。
【自動車保険】運転者の範囲条件とは?年齢条件と合わせて設定しよう!
運転車の年齢条件は、設定するだけで保険料が安くなることは、前述した通りです。
年齢条件と合わせて設定する方が多いのが、運転者の範囲条件です。
保険会社によっては、運転者限定特約と呼ばれたりします。
これは、運転者の範囲をあらかじめ限定しておくことで、保険料の割引を受けることができるという特約です。
運転者の範囲条件(運転者限定特約)の主な範囲は、
- 本人限定
- 本人・配偶者限定
- 家族限定
の3種類です。
運転者の範囲が狭ければ狭いほど、保険料は安くなる仕組みになっています。
家族以外が車の運転をすることはないという場合には、運転者限定特約の家族限定特約を付帯しておくとよいでしょう。
この場合の家族とは、
- 同居の親族
- 別居の未婚の子
です。
【年齢条件・範囲条件の設定例】
両親が共に35歳以上で、家族以外は車には乗らないけれど、別居の未婚の息子(20歳)も補償の対象としたい場合には、
- 年齢条件:35歳以上補償
- 範囲条件:家族限定
で契約をしておけば、息子が運転をしているときに事故を起こしても、補償の対象となります。
【自動車保険】年齢条件と範囲条件を両方設定した場合、誰まで補償される?
自動車保険では、契約する自動車の運転者の
- 年齢条件(21歳以上、26歳以上、30歳以上)
- 範囲条件(本人、本人・配偶者、家族)
をそれぞれ設定することができます。
同時に設定することで保険料が安くなるため、両方設定する場合が多いでしょう。
その場合、年齢条件はいったいどこまで適用されるのでしょうか。
範囲条件による補償対象の範囲表をご覧ください。
【自動車保険の補償対象範囲表】
範囲条件/運転者区分 | 本人 | 本人・配偶者 | 同居の親族 | 別居の未婚の子 | 友人・知人 |
本人限定 | 〇 | ✖ | ✖ | ✖ | ✖ |
本人・配偶者限定 | 〇 | ✖ | ✖ | ✖ | ✖ |
家族限定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇(年齢条件関係なし) | ✖ |
設定なし | 〇 | 〇 | 〇 | 〇(年齢条件関係なし) | 〇(年齢条件関係なし) |
上の表のうち、年齢条件に関係なく補償されるのは、以下の2つです。
- 範囲条件が家族限定もしくは設定なしの場合の 別居の未婚の子
- 範囲条件が家族限定もしくは設定なしの場合の友人・知人
範囲条件を設定した場合、年齢条件において補償の対象となっていても、
範囲条件で補償の対象外となっている場合には補償の対象外となります。
【自動車保険】年齢条件の見直しが必要なタイミングとは?
年齢条件は、設定することで保険料を大幅に安くできるので、積極的に設定するようにしましょう。
見直しのタイミングとしては、
- 契約者もしくは配偶者、子供の21歳、26歳、30歳の誕生日
- 同居していた子供が別居状態になった(進学・就職等)
- 同居している子供が結婚した
というような場合が想定されます。
年齢条件の設定は、保険期間内にも変更が可能なので、上記のタイミングで保険会社や代理店に連絡してみることをおすすめします。
【まとめ】年齢条件や範囲条件を適切に設定して、自動車保険料を節約!
今回は、設定することで保険料を安くすることができる運転者の年齢条件についてご紹介してきました。
記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- 運転者の年齢条件は、年齢が上がるほど保険料が安くなる
- 年齢条件を設定するだけで、年間保険料に30,000円以上の差がでることもある
- 年齢条件は別居の未婚の子・友人・知人には適用されない
- 年齢条件と合わせて、運転者の範囲条件を設定することで保険料が安くなる
自動車保険の割引制度の中でも、運転者の年齢条件・範囲条件による割引は多くの保険会社が導入しています。
大きく保険料に差が出ることが多いので、保険料を安く抑えたい場合には必ず設定するようにしましょう。
また適宜条件の見直しを行いましょう。
必要な補償分の保険料のみを支払うことで、年間の保険料を大きく削減できるので、実践してみてください。
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